- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/20
- メディア: 新書
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題名からカタい内容を予想していたのだが、筆者の講義録をもとに起こした本ということでとても読みやすかった。これは意外。
論理を否定するのではなく、その限界を説き、論理の基礎となる「情緒と形」の重要性を訴えている。
また、母語の運用能力の重要性をについても言及し、小学生からの英語教育の危険性について、
少なくとも一つの言語で十割の力がないと、人間としてのまともな思考ができません。言語と思考はほとんど同じものだからです。日本の公立学校は一人前の日本人を作る教育機関ですから、英語はダメなのです。
と警告している。
私はプログラマなのですが、プログラミングの能力ともっとも相関のある科目は国語だと感じていました。でもこれはプログラミングに限らず様々な頭脳労働と相関があると考えた方がいいのかもしれませんね。